折れて残った接続部ポストの取り方
2015/05/24
折れ込んだ係合ピン
200LXの筐体は、あちこちで差し込み構造が使われています。
ネジを使わない合理的設計なのですが、衝撃や劣化、あるいは単に分解時の応力でも割れてしまいます。
この部分は特に割れが多いです。
割れとは、挿入部が根本から折れ、あるいは裂けてしまうことです。
この際には、挿入される側に折れた部分が残ります。
写真の赤丸部分です。
このままでは、差し込みピン(ポスト部)を持つ上蓋が入りません。(状態の良い他の個体のパーツを使いたいときなどです。)
これが折れた部分の拡大です。
しっかりと、きつく噛み合っています。
ペンチなどで抜こうにも、噛合部(つかむ部分)がありません。
このため、ドリルで切れ残ったポスト全体を削ることで除去する方法をとります。
でもそうすると、慎重に行っても差し込み部を傷つけてしまうことがあります。
傷ついて径が広がった場合には、噛合結合(かみあいけつごう)が弱くなります。
いわゆるスカスカ状態になります。
確実な取り去り方法
ドリルは使います。
ただし、差込部を傷つけな小径のドリルを使います。
ここでは0.9mm径です。
5mm位の深さで穴を開ければ十分です。
ポストの中央部に周囲に余裕を残して穴を開けることができます。
そして、そこに小さな木ねじ(self tapping screw)を噛ませます。
(このスクリューは、キーボードの補修で使っているものです。⇒キーコネクタ部の接続ピン折れをネジ止めにする。 補修例)
ネジ全体を挿入させるわけではありません。
切れ残った接続ポストに、引き抜きのための取っ手を付けるようなイメージです。
次に、プライヤ等で、ネジを掴んで引き抜きます。
ポスト部は、綺麗に抜けてきます。
これにより、差し込み穴が生きて、再使用できます。
ネジを工夫すれば、ポスト自体も取り付けられそう(元に戻せそう)ですが、やっていません。
すでに折れた時点で、筐体の樹脂成分が劣化(硬化)しているわけですから、余計な割れを誘発させるだけです。
hp200lx修理改造情報
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ドリルのちからを入れ過ぎると「あっ」ということになりますのでご注意を。」
ま。小さな穴を塞げば良いだけのことですが。